ワールドカップなど賞金は最終的に受け取れる金額は税金(TAX)によって変わります。
出場していた10代の選手にとって、税金を支払う事はなじみのない事だったようです。
eスポーツの賞金には税金がかかり、最終的に残るのは税金が差し引かれた金額となります。
今回フォートナイトワールドカップソロファイナルの賞金を例にしてみていってみましょう。
アメリカでは、国に納める「連邦個人所得税」と州に納める「州所得税」の2つがあり、最終的に賞金から税金がひかれる事になります。
アメリカの所得税金「連邦個人所得税」は日本と同じく所得が多くなるにつれて税率も高くなる「累進課税」を採用しており、一方「州税率」は州固定の税率です。
ワールドカップソロファイナルがニューヨーク州で行われたのでニューヨーク州は8.875%となり「Bugha選手(ブーガ)」の賞金も8.875%対象となります。
アメリカの「連邦個人所得税」と「州所得税」
連邦所得税率(個人):累進課税
所得帯 | 税率 |
---|---|
0~9,700ドル未満 | 10% |
9,700ドル以上~39,475ドル未満 | 970.00ドル+12% |
39,475ドル以上~84,200ドル未満 | 4,543.00ドル+22% |
84,200ドル以上~160,725ドル未満 | 14,382.50ドル+24% |
160,725ドル以上~204,100ドル未満 | 32,748.50ドル+32% |
204,100ドル以上~510,300ドル未満 | 46,628.50ドル+35% |
510,300ドル以上~ | 153,798.50ドル+37% |
Bugha選手の優勝300万ドル(3億3千万)を獲得したことは広く知られています。この賞金は米国の税制で最も高い税率37%に該当します。
つまり、彼は50万ドル以上の賞金なので金額には37%の税金がかかることになります。その結果実際にはこの時点で189万ドル(約2億145万)だけ受け取ることができる計算になります。それでもかなりの額ですが。。。
さらに、これと別に州所得税がかかります。
大会はニューヨーク州で開催されたため、税率は8.875%と、米国で最も高い州の一つです。
「州所得税」ニューヨーク州は「8.875%」
州所得税はどこにでも必ずあるというわけではなく、ある限られた市町村や郡だけに個人所得税制があります。
ニューヨーク州のニューヨーク、ヨンカースの2つ、オハイオ州のシンシナティ、クリーブランド、トレドなどの8市、ペンシルバニア州のフィラデルフィア、ピッツバーグ、ヨークの3市がその例です。
ニューヨーク州は「8.875%」
- –内訳–
- 市税: 4.5%
- 州税: 4%
- メトロポリタン地区追加税: 0.375%
これでさらに26万6250ドルの税金、結果162万3750ドル(約1億7000万)です。
少なくとも、は、半分以上はありますね。。汗
結果的に税金とられて半額くらいになってしまったのですが、社会人であれば税金は毎月の事なのでわかりますが、まだ未成年だとそのあたりに驚いた選手もいたようです。
Foxでワールドカップソロファイナルで活躍した選手とそのことについてインタビューもおこなわれました。
日本の所得税率
日本は「所得税」と各都道府県ごとに「市県民税」の2つにわかれます。
市県民税は住まいの住所によって異なります。
2015年以降の所得税率
ちなみに日本の所得税率は国税庁のホームページからみることができます。
課税される所得金額(年収) | 税率 | 控除額 |
---|---|---|
195万円以下 | 5% | 0円 |
195万円を超え 330万円以下 | 10% | 97,500円 |
330万円を超え 695万円以下 | 20% | 427,500円 |
695万円を超え 900万円以下 | 23% | 636,000円 |
900万円を超え 1,800万円以下 | 33% | 1,536,000円 |
1,800万円を超え4,000万円以下 | 40% | 2,796,000円 |
4,000万円超 | 45% | 4,796,000円 |
例)「課税される所得金額(年収)」が700万円の場合には、税率23%となり、税金額は、「700万円×0.23-63万6千円=97万4千円」となります。
最後に
今後、日本でも大きな賞金の大会や、海外で活躍する日本人選手がでてくると思います。
そうした背景のなか、こうした知識も頭の片隅に入れておくだけで全然ちがうと思います。
「備えあれば患いなし」
これから活躍する選手とプレイヤーの参考になれば幸いです。